マテリアリティとSDGs

マテリアリティの選定

ニコングループでは、サステナビリティへの取り組みを効率的かつ計画的に進めるため、4分野、12のマテリアリティ(重点課題)を選定しており、マテリアリティごとに目標設定、進捗管理、評価、改善のプロセスを実施し、部門および従業員にサステナビリティ活動を展開しています。
また、ニコングループは、社会や事業環境の変化に合わせて、1~3年に一度、マテリアリティを見直しています。

マテリアリティ点検

ニコングループでは、2021年1月に4分野、12のマテリアリティを選定しましたが、2022年4月に新しい中期経営計画を発表したため、マテリアリティへの取り組みが「2030年のありたい姿」の実現につながるものとなるよう、点検を行いました。
全事業部門へのインタビューと、ワークショップを全16回実施し、従業員の意見を広く集め、サステナビリティ委員会において有識者と経営層がディスカッションを行い、ステークホルダー観点からの点検となるよう努めました。

マテリアリティ点検のプロセス

1.社会要請の変化による「取り組むべき社会課題」についてリスト作成:・各種ガイドライン、類似事業セクターの状況などより、リストを作成/2. 点検前のマテリアリティの過不足などを確認。課題と取り組みの優先順位づけ:・従業員による課題候補に対する意見抽出 ・その他のステークホルダーの意見収集と整理 ・課題の確認・特定と優先順位付け ・課題への取組み、めざす姿の明確化 ←全事業部門の従業員(一般・管理職)へのインタビュー/ワークショップ ←コーポレート部門との意見交換/3. ステークホルダーの評価(妥当性評価):・ステークホルダーグループ全般の動向に詳しい第三者による妥当性評価→社外有識者など ←社外有識者へのインタビュー ←社外有識者と経営層との意見交換/4. マテリアリティ決定、来期以降の事業戦略などへの反映・展開:・マテリアリティを経営層が議論し、承認 →各マテリアリティに対するありたい姿、戦略、指標、目標を策定。2023年度の年度計画へ反映し、展開 ←経営による議論、承認/点検プロセスを通じて、社内浸透・共有・推進も図る

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マテリアリティとSDGs

ニコングループでは、事業、環境、社会・労働、ガバナンスの4分野において、12のマテリアリティを選定しています。それぞれの課題について、ありたい姿と戦略を掲げ、それに基づく目標と年度計画に取り組むことで、グループ全体で2030年を期限とするSDGsの達成に貢献することをめざします。

マテリアリティと関連するSDGs

9.産業と技術革新の基盤をつくろう/8.働きがいも経済成長も/12.つくる責任 つかう責任/3.すべての人に健康と福祉を/5.ジェンダー平等を実現しよう/6.安全な水とトイレを世界中に/7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに/10.人や国の不平等をなくそう/11 住み続けられるまちづくりを/13.気候変動に具体的な対策を/14.海の豊かさを守ろう/15.陸の豊かさも守ろう/16.平和と公正をすべての人に/事業 ①コア技術による社会価値創造 ②信頼に応える品質の維持・向上/環境 ③脱炭素化の推進  ④資源循環の推進 ⑤汚染防止と生態系への配慮/社会・労働 ⑥レジリエントなサプライチェーンの構築  ⑦人権の尊重 ⑧ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン ⑨従業員の健康と安全/ガバナンス ⑩コンプライアンスの徹底 ⑪コーポレート・ガバナンスの強化 ⑫リスクマネジメントの強化

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マテリアリティに対する目標

ニコングループは、マテリアリティごとのありたい姿と戦略を掲げ、それに基づく目標と年度計画を策定しています。これらの進捗を管理することで、取り組みを着実に進めていきます。

事業

1. コア技術による社会価値創造

  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
ありたい姿
人と機械が共創する社会の中心企業
戦略
成長ドライバー、サービス・コンポーネントの拡大
指標/目標(達成年)
  • 成長ドライバーの連結営業利益に占める比率/40%以上(2030年度)
  • サービス・コンポーネントの連結営業利益に占める比率/50%以上(2030年度)

2. 信頼に応える品質の維持・向上

  • 12 つくる責任 つかう責任
ありたい姿
安全、環境、セキュリティに配慮した競争力のある製品・サービスの提供
戦略
品質マネジメントの高度化と定着
指標/目標(達成年)
  • 事業環境の変化に対応した品質マネジメントシステムの見直し計画の達成度/100% (毎年度)
  • 品質マネジメントシステムの運用状況モニタリング・改善計画の実施率/100%(毎年度)
  • 品質に関する基本教育の理解度*/80%以上(2025年度)
  • *対象範囲:株式会社ニコンの事業部およびグループ生産会社。

環境

3. 脱炭素化の推進

  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 13 気候変動に具体的な対策を
ありたい姿
2050年度までにサプライチェーン全体のカーボンニュートラルを実現
戦略
Scope1、2、3の削減と再生可能エネルギーの導入加速
指標/目標(達成年)
  • Scope 1、2削減率/2022年度比 57%(2030年度)
  • Scope 3の削減率/2022年度比 25% (2030年度)
  • 再生可能エネルギー導入率/100% (2030年度)

4. 資源循環の推進

  • 6 安全な水とトイレを世界中に
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 12 つくる責任 つかう責任
ありたい姿
サプライチェーン全体における資源消費の最小化と資源循環利用の最大化
戦略
資源消費量の削減と廃棄物等の削減
指標/目標(達成年)
  • 廃棄物総排出量削減率/2018年度比 10%以上(2030年度)
  • 淡水消費量削減率/2018年度比 5%(2030年度)
  • 製品へのリサイクル材使用率/5%以上(2030年度)

5. 汚染防止と生態系への配慮

  • 6 安全な水とトイレを世界中に
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 14 海の豊かさを守ろう
  • 15 陸の豊かさも守ろう
ありたい姿
サプライチェーンにおける人の健康と生態系への負の影響ゼロ
戦略
化学物質の適切な使用と生態系への影響・依存の低減
指標/目標(達成年)
  • 製造プロセスにおける有害化学物質の使用/使用ゼロ(2030年度)
  • 製品における有害化学物質の含有/含有ゼロ(2030年度)
  • カタログ・取扱説明書・梱包箱のFSC認証紙または再生紙の比率/100%(2030年度)

社会・労働

6. レジリエントなサプライチェーンの構築

  • 8 働きがいも 経済成長も
  • 12 つくる責任 つかう責任
ありたい姿
事業リスクや社会課題に対し、常に健全な状態が保たれたサステナブルなサプライチェーン
戦略
サプライチェーンのリスクアセスメントと有事に即応できる仕組み構築
指標/目標(達成年)
  • 重要な調達パートナーの人権デュー・ディリジェンス実施率*1/100%(2025年度)
  • サプライチェーンのBCP体制把握*2/100%(2025年度)
  • *1調査や監査により是正が必要な場合は改善完了まで実施。
  • *2BCP体制構築に必要とされるサプラチェーンの範囲を調達先の社数で管理。

7. 人権の尊重

  • 8 働きがいも 経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 16 平和と公正をすべての人に
ありたい姿
バリューチェーン全体における人権リスクの最小化
戦略
ニコン人権方針による人権啓発と人権デュー・ディリジェンスの実施
指標/目標(達成年)
  • 人権方針浸透度/100%(2030年度)
  • RBA行動規範遵守率*/90%以上(2025年度)
  • *対象範囲:ニコングループの生産系事業所。

8. ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン

  • 5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 8 働きがいも 経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
ありたい姿
多様性を受容し事業活動に活かす企業文化の実現
戦略
Nikon Global Diversity, Equity&Inclusion Policyの浸透、多様な人材が活躍できる環境整備と、DEIの事業活動への展開
指標/目標(達成年)
  • DEIポリシー*1浸透度/100%(2030年度)
  • 女性管理職比率*2/8.0%以上(2025年度)
  • *1DEI ポリシー: Nikon Global Diversity, Equity&Inclusion Policyの略称。
  • *2対象範囲:株式会社ニコン。

9. 従業員の健康と安全

  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 8 働きがいも 経済成長も
ありたい姿
安全かつ快適な職場環境下で一人ひとりが心身の健康を実感しながら能力を発揮
戦略
ニコングループ健康安全方針の浸透と、健康安全活動の実施
指標/目標(達成年)
  • 定期健康診断有所見率*1/前回全国平均*2以下(毎年度)
  • 業務起因性、業務遂行性の高い労働災害件数/60件以下(2025年度)
  • ストレスチェックでの高ストレス者率*1/前回全国平均*3以下(毎年度)
  • *1対象範囲:株式会社ニコン。
  • *2厚生労働省が公表する製造業の全国平均値。
  • *3ストレスチェック委託業者が公表する全国平均値。

ガバナンス

10. コンプライアンスの徹底

  • 16 平和と公正をすべての人に
ありたい姿
コンプライアンス違反の発生ゼロ
戦略
ニコン行動規範の浸透
指標/目標(達成年)
  • コンプライアンス意識の定着/95%以上*(2025年度)
  • 内部通報制度の認知度/95%以上*(2025年度)
  • *ニコングループ意識調査により確認。

11. コーポレートガバナンスの強化

ありたい姿
透明性・効率性が高くステークホルダーに信頼されるガバナンス
戦略
取締役会の実効性評価の継続実施と多様性向上
指標/目標(達成年)
  • 取締役会の実効性評価と重点課題対応/100%(毎年度)
  • 取締役会のダイバーシティ/ステークホルダーの要請に応える取締役会構成の最適化 (毎年度)

12. リスクマネジメントの強化

ありたい姿
重要リスクに対する対策が適切に講じられている
戦略
環境変化と経営戦略に即した全社的リスクマネジメント体制の確立
指標/目標(達成年)
  • リスクアセスメントに基づく重要リスクの特定と施策実施の進捗度/100%(毎年度)
  • *指標/目標の対象範囲:とくに注記が無いものは、ニコングループ(株式会社ニコンおよび連結子会社)。

サステナビリティ報告書

詳しくはサステナビリティ報告書の「サステナビリティにおけるマテリアリティ」をご覧ください。

  • マテリアリティの選定
  • マテリアリティ点検
  • マテリアリティとSDGs
  • PDCAを回す仕組み
  • マテリアリティに対する目標