アブソリュート
エンコーダ

カメラや半導体露光装置で培った独自の「光利用技術」と「精密技術」を活かし、従来の透過式に代わる反射光学式とM系列1トラックアブソリュートパターンを開発。小型・薄型化とともに、最大27bit（一回転）・16bit（多回転）の高分解能による高精度な位置検出を実現しています。
モータ駆動中に変化するモータとエンコーダの位置関係も、LED・受光素子とディスクのギャップ変動に柔軟に追従し、常に正確な位置検知が可能です。また、磁場や電磁ノイズの影響を受けにくく、高い信頼性と耐久性を発揮します。

『M系列』は、実質1トラックのパターンで絶対値データを生成し、従来のアブソリュートエンコーダにおいて主流であったグレイコードパターンでは不可能だった小型化・高信頼性をもたらすユニークな独自技術です。また、主電源投入直後からフルアブソリュートデータの出力が可能です。

最大8000 min^-1の高速回転にも対応します。生産ラインのスピードアップや装置の性能向上には、高速回転対応のエンコーダが不可欠です。スピードが求められる現場でも、確実な位置検出を実現します。

世界最小クラスのアブソリュートエンコーダM51は、わずか□14mmのボディに従来品（M50シリーズΦ35mm）と同等の性能を搭載しています。
FAや産業用ロボットはもちろん、医療分野でも小型・高精度を活かして採用されています。
手術支援ロボットに搭載され、精密な位置制御だけでなく、手術時のロボット先端の感覚をドクターの指先にフィードバックするなど感覚フィードバック技術への応用も期待されています。

サーボドライバとエンコーダ間の通信フォーマット「A-format®」は、省配線、高精度・高速制御を実現。
最大8台までのバス接続に対応し、ケーブル本数の削減、装置の小型化、設計自由度の向上に貢献します。
また、最大16Mbpsの高速通信で、ロボットの動作を正確かつ滑らかに制御でき、微細加工や高速生産にも最適です。

自動化された国内自社工場での一貫生産により、製品毎の品質バラツキを抑制し、高品質な製品の安定供給を実現しています。
独自の厳しい評価基準による各種試験（温度環境、ノイズ、衝撃、限界試験等）を実施し、さらなる信頼性と品質を追求しています。

エンコーダ単体で機能安全認証（SIL3,Ple,Cat3）に対応。近年、産業用ロボットや自動化設備が多様・高度化し、安全性や国際標準への対応が求められています。ニコンは2000年代から機能安全エンコーダを開発してきた経験と実績でユーザーの安全規格認証取得をサポートします。

非接触の光学反射式検出を採用し、磁気・電磁ノイズに強い優れた耐環境性を発揮します。さらに、高温・低温環境や防塵・防水にも対応したエンコーダをご用意しています。
バッテリレスエンコーダでは、温度耐性に優れた内部電源を採用することで、動作温度範囲を-20℃～+105℃まで拡大。また、カップリングタイプでは防塵・防水の保護等級IP67を実現しています。

製品組込型のモジュラ構造を採用しエンコーダをパーツ単位でご提供します。設計や組込みの自由度が高く、製品の小型化や、部品点数の削減に貢献します。

多様なニーズに対応する豊富なラインアップを揃えています。組付け後の調整不要な軸付きタイプや小型化に適したモジュラタイプなど、用途に応じて最適な製品を選択可能です。
取り付けや信号調整のしやすさにも配慮した設計で、快適な使用感を実現しています。

MAR-M700MFシリーズは外部バッテリが不要で非通電時でも反射光学式での多回転検出が可能なため、位置情報の正確な保持が可能です。
内部電源には、安全性と安定性に優れた全固体電池を採用し、通常動作時に自動充電することで、長期間の安定動作を実現しています。

MAR-M700シリーズは、2つの受光素子とLEDによる冗長設計で一方の故障時もシステム停止を防ぎます。また、予知保全機能により故障兆候をアラームでお知らせすることで、最適なタイミングでのメンテナンスを可能にします。

MAR-M700シリーズは、モータ組付け後の精度調整作業を自動化することで、高精度を維持しつつ、調整作業を約10秒で完了。2系統の受光素子とLEDを活用し、モータ組付け時の角度誤差を自動で補正します。