フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z 9」のファームウェア Ver.3.00を公開

2022年10月26日PRESS RELEASE/報道資料

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フルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z 9」

株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)は、フラッグシップモデルのフルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z 9」(2021年12月発売)のファームウェアVer.3.00を10月26日に公開します。

「Z 9」用ファームウェア Ver.3.00により、動画・静止画撮影に関する新機能が追加され、また、ユーザーの声に応えて操作性や各種表示機能なども向上、「Z 9」のさらなる進化を実現します。
動画機能では、レンズの望遠端を超えるズーミングが高画質のまま行える「ハイレゾズーム」※1や、「高周波フリッカー低減」対応など、新機能を追加。静止画機能では、ニコンDXフォーマットで約60コマ/秒の高速連続撮影を可能にする「C60」を「ハイスピードフレームキャプチャ+」※2に追加したほか、連続撮影画像のグループ再生も一段と使いやすくなり、より快適なワークフローを提供します。

また、カスタムボタンに割り当てられる機能や操作ボタンの拡充をはじめ、再生モード時の再生画像と「iメニュー」の縦位置情報表示、DXフォーマット用の画像サイズ設定の追加など、カメラの表示や操作性に対するプロフェッショナルからの要望にも細やかに対応しています。そのほか、AF低輝度限界の向上や、被写体の手前を障害物が横切る際のピント移りの軽減などの改善を行っています。

ニコンは、今後もファームウェアアップデートにより製品をさらに進化させ、ユーザーのニーズに応え続けます。

  • ※1「ハイレゾズーム」は、動画モード、撮像範囲「FXフォーマット(36×24)」、動画記録ファイル形式が「ProRes 422 HQ 10-bit(MOV)」、「H.265 10-bit(MOV)」、「H.265 8-bit(MOV)」、「H.264 8-bit(MP4)」でのみ可能。設定には制限があります。
  • ※2AF/AE追従。JPEG NORMALに固定。連続撮影可能コマ数は高速連続撮影よりも少なくなります。推奨カードの使用をおすすめします。

「Z 9」用ファームウェアVer.3.00の主な特長

1. 表現の可能性を拡げる「ハイレゾズーム」など、動画機能の進化

「ハイレゾズーム」は、動画撮影時に、レンズの望遠端を超えるズーミングが高画質で行える機能です。4K UHD動画撮影時には最大サイズ8K UHDで撮影しながらクロップすることで、一般的な電子ズームや撮影後の編集による拡大とは異なり、解像感を保ったまま最大2倍までのズーミングが可能です。使用するレンズを問わずズーミングが可能になるため、単焦点レンズの使用時には、開放F値1.2などの非常に浅い被写界深度を活かしながらズーム表現を楽しむこともできます。また、カメラのFn1ボタン/Fn2ボタンや、レンズのFnリング/コントロールリングに「ハイレゾズーム」を割り当てることも可能。ボタン操作によるズーム時には、手動では得られない一定速度※1の滑らかさで、コントロールリング使用のズーム時には表現したい速度でズーミングすることができます。
さらに、動画でも「高周波フリッカー低減」機能が使えるようになったほか、ワイヤレスリモコン※2を用いた複数台の「Z 9」のタイムコード同期に対応。Bluetooth経由で他社製品を含めた撮影機器や録音機器の同期が可能な、ATOMOS社の「UltraSync BLUE」にも対応し、動画編集を容易にします。

  • ※1設定でズーム速度を「低速」、「中速」、「高速」から選べます。
  • ※2レリーズ信号を利用してタイムコードのリセットするため、カメラのレリーズボタンを押下しても静止画撮影は行われません。
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ここで使用している画像は、「ハイレゾズーム」を説明するためのイメージです

2. 連続撮影の多様なニーズに応える「C60」の追加

「ハイスピードフレームキャプチャ+」に、これまでの「C30」、「C120」に加え、約60コマ/秒で約19メガピクセルの静止画連続撮影が可能な「C60」を追加。高速連続撮影を行う報道・スポーツや野鳥撮影を中心に、フォトグラファーの多彩なニーズに応えます。
また、連続撮影時のグループ再生表示の使い勝手を向上。先頭の画像を表示後、その連続撮影グループの画像を自動で順次表示する「自動連続再生」の追加など、スポーツや野鳥撮影で高速連続撮影を多用するフォトグラファーに、より快適なワークフローを提供します。
また、ファームウェアVer.2.10で追加した「高周波フリッカー低減」機能を動画撮影モードで使用可能にするだけでなく、静止画撮影メニューに追加するなど、使い勝手を向上しました。

  • 撮像範囲DX固定。「C120」に設定している時にDXレンズを装着した場合、「C60」に変更されて撮像範囲がDXに固定されます。「プリキャプチャ」機能も使用できます。
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©Kenjiro Matsuo

ここで使用している画像は、「ハイスピードフレームキャプチャ+」の「C60」を説明するためのイメージです

3. よりスムーズな撮影を実現する、操作性や各種表示の改善・向上

カスタムメニューで割り当てられるメニュー項目・操作ボタンを拡充し、使用頻度の高い機能によりスムーズにアクセスできます。また、設定した露出を静止画ライブビューに反映できる「ビューモード設定(静止画ライブビュー)」の「撮影設定を優先」を改善し、スピードライト装着時に露出設定を反映するか、しないかの選択が可能になります。撮影前に背景の露出が確認できるため、スピードライトによる発光の影響を受けない背景の仕上がりを事前に確認したうえで撮影ができます。さらに、あらかじめ撮像範囲「DX」用の画像サイズを設定しておける「画像サイズ(DX)」の追加や、撮像範囲のFX/DX切り換え、動画撮影時の「ハイレゾズーム」などの新機能も割り当てができるようになり、使い勝手が向上しました。
ほかにも、再生時の画像やiメニューの縦位置表示、再生時の画像情報表示の種類に「ファイル情報」を追加するなど、さまざまな表示を見やすく、使いやすく進化させました。

4. AF関連の向上、その他の機能

  • AF低輝度性能を向上(低輝度限界0.5 EV向上)
  • 「3D-トラッキング」時に被写体の手前を横切る障害物に対してのピント乗り移りを低減。またフォーカスポイント表示色に赤色を追加。背景が雪のシーンなどでもフォーカスポイントの見やすさを確保
  • 複数台のカメラをマスターカメラとして設定している際、簡単にマスターカメラの切り替えができる「リモートカメラの優先接続」機能の追加
  • 通信内容を暗号化し、より安全・高速な画像送信を可能にするFTPSプロトコルに対応
  • *記載されている会社名および製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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