環境

環境リスクや規制に積極的に対応していくために策定した、2051年3月期を見据えた「ニコン環境長期ビジョン」では、世界の状況や、限りある資源を使用して製品を製造・販売しているというニコンの事業の性質から、特に重要と考えられる3つを柱として設定しています。また社会動向や事業環境の変化を反映させるため、2021年3月期、ニコングループはマテリアリティを見直しました。そしてこれに併せて「ニコン環境中期目標」も更新し、さまざまな取り組みを推進しています。

重要と考える理由

気候変動の影響がより顕著になり、それに伴う社会や経済の損失や損害が深刻さを増す中、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)では、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えるいわゆる「1.5℃目標」が、事実上、正式に世界の新たな目標として合意されました。この達成に向けて、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることが求められています。企業は環境長期目標の実現に向け、気候戦略を立て、その戦略に基づく環境マネジメントを構築し、着実に取り組みを実行していかなければなりません。
同時に、従来の大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済から、資源を循環させる「サーキュラーエコノミー(循環経済)」への移行が求められています。また製品に含まれる化学物質においては、法規制対象となる物質および適用地域が着実に拡大しており、企業は製品のライフサイクル全体で及ぼす環境負荷を低減させていかなければなりません。企業は事業活動を行う上でこれらに適切かつ確実に対応していく必要があります。

コミットメント

ニコンは、ニコン環境長期ビジョンにおいて「脱炭素社会の実現」「資源循環型社会の構築」「健康で安全な社会の実現」をめざしており、2031年3月期までの具体的な目標としてニコン環境中期目標を定めています。
例えば、脱炭素社会の構築に向けては、2051年3月期までのカーボンニュートラルの実現に向け、事業所から排出される温室効果ガスを2031年3月期までに2014年3月期比で71.4%削減することをめざしています。この目標は、Science Based Targets(SBT)として認定を受けています。また、RE100に加盟し、再生可能エネルギーの導入に取り組んでいます。
気候変動に関して、ニコンは年々深刻化する極端な気象災害をリスクとして認識するとともに、コア技術を活かし脱炭素化や資源循環に貢献していく事業機会でもあると考えています。本年4月スタートの中期経営計画でもサステナビリティ戦略を柱に据えており、環境配慮と事業成長を両立しつつ、サステナブルな社会の構築に貢献してまいります。

取締役 兼 専務執行役員
環境担当役員 德成 旨亮

環境戦略

ニコングループが策定している「環境長期ビジョン」と「環境中期目標」、また単年目標として展開している「環境アクションプラン」についてご紹介します。

活動報告

サステナビリティ報告書

詳しくはサステナビリティ報告書の「環境戦略」と「環境推進体制」をご覧ください。

  • 環境長期ビジョンと環境中期目標
  • 環境アクションプラン
  • 環境イニシアチブへの参画
  • 環境ガバナンス
  • 環境マネジメントシステム
  • 環境に関するリスク管理体制
  • 事業活動における環境との関わり
  • 環境に配慮した製品開発
  • 従業員への環境教育・環境啓発活動

関連する方針

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