大型検査用CT装置「VOXLS 40 C 450」を発売

電子部品から自動車・宇宙航空部品まで、多様な検査・測定を可能に

2023年4月27日PRESS RELEASE/報道資料

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「VOXLS 40 C 450」

株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンソリューションズ(社長:園田 晴久、東京都品川区)は、大型検査用CT装置の新製品「VOXLS 40 C 450」を発売します。X線とCT(コンピュータ断層撮影)機能を用いて、高精度の計測や内部形状の把握、欠陥を解析し、小型部品から大型部品まで多様な非破壊検査を可能にします。電子部品や自動車部品、宇宙航空部品に加えて、今後の需要増加が見込まれる電気自動車(EV)のリチウムイオン電池モジュールの生産など、最先端のものづくりを後押しします。

ニコンはこのたび、X線/CT検査装置の統一ブランド名をVOXLS(Volumetric X-ray Leading Solutions、ボクセル)と決定しました。「VOXLS 40 C 450」は、そのブランド名を冠した初めての製品となります。

「VOXLS 40 C 450」は、ニコンの米国子会社が全株式取得を予定している* X線/CT検査装置の製造、販売、サービスを手掛けるAvonix Imaging, LLC(Co-Managing Director: Jeffrey Diehm, Brian Ruether、米国ミネソタ州、以下「Avonix社」)との共同開発製品です。日本を含むアジア地域向けの生産は、ニコン子会社の株式会社仙台ニコン(社長:橋本 真樹、宮城県名取市)が担います。

X線とCT機能を用いた非破壊検査の有効性の認知が広がり、従来よりも大型の部品や試作品の検査・測定ニーズが高まっています。「VOXLS 40 C 450」は、一体型の筐体では業界最大となる高さ1,415mm、直径800mmの最大撮像領域を実現しました。2つのX線源の搭載が可能で、製造業各社から研究機関まで幅広い用途に対応します。

ニコンはAvonix社との協働で製品ラインナップを拡充する計画です。今後も、国内外の顧客のものづくりの革新に貢献していきます。

  • *必要な許認可等の取得及び他の契約条件の充足を条件として

発売概要

商品名 大型検査用CT装置「VOXLS 40 C 450」
受注開始日 2023年4月27日

開発の背景

X線とCT機能を用いて、製品を破壊することなく、立体的に観察する非破壊検査は、製品の安全性や信頼性の評価を行う研究開発や生産管理の現場で広く利用されています。また、近年、3Dプリンターの普及などを背景に、これまでになかった手法で成形される製品も増えています。
ニコンはX線/CT検査装置の分野で多様なニーズに応えるため、主に電子部品を想定した小型検査用や、素材特性に合わせて最適化した装置まで幅広いラインアップを提供しています。さらに、顧客ごとのカスタマイズの要望にもお応えしています。今回、市場ニーズが拡大している大型検査用装置を全面改良しました。

主な特長

1. 小型部品から大型部品まで検査・測定できる多目的システム

ニコンが独自開発した225kVおよび450kVのマイクロフォーカスX線源、ラインセンサ(CLDA)と高解像度フラットパネルの2種類の検出器、X線源と検出器との距離を調整可能な機構の組み合わせで、顧客の幅広い用途に対応します。一体型の筐体では業界最大となる高さ1,415mm、直径800mmの最大撮像領域を実現し、小型部品から大型部品まで検査・測定できる多目的システムです。

2. 高速性と高解像度の両立

225kVおよび450kVのマイクロフォーカスX線源は、それぞれが反射型回転ターゲットを選択可能で、ターゲットを回転させて効率的に冷却することで、小さな焦点サイズで得られる高分解能と高出力による高速検査を同時に実現します。

主な仕様

横にスクロールしてご覧ください。

線源 225kV 反射型ターゲット または 反射型回転ターゲット(標準)
450kV 反射型回転ターゲット(標準)
その他マイクロフォーカスX線源(オプション)
最大出力 225W(225kV 反射型ターゲット使用時)
450W(225kV 反射型回転ターゲット使用時)
450W(450kV 反射型回転ターゲット使用時)
検出器 FPD(撮像領域432mm x 432mm、濃度分解能16bit)
CLDA(撮像領域819mm、濃度分解能16bit)
マニピュレータ軸数(標準) 7軸
最大積載重量 275kg
最大撮像領域 Φ800mm x 1,415mm(検出器のサイズによる)
装置寸法(W×D×H) 3,617 x 2,057 x 2,743mm
装置重量 20,000kg

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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