フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z6III」用ファームウェアVer.2.00を公開
被写体検出に「鳥」専用のモード追加と、画像の信頼性を高める「ニコン真正性サービス」に対応
2025年8月27日PRESS RELEASE/報道資料

株式会社ニコンは、フルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z6III」(2024年7月発売)のファームウェアVer.2.00を公開します。
「Z6III」発売以来、初の大型アップデートとなるファームウェアVer.2.00では、フラッグシップモデルである「ニコン Z9」(2021年12月発売)および「ニコン Z8」(2023年5月発売)と同等の機能が複数追加されます。「Z6III」の持つ圧倒的な高速性能に加えて被写体検出に待望の「鳥」専用のモードを追加し、静止画と動画の表現を極める撮影体験を提供。また、あらかじめ設定した条件での自動撮影が可能なオートキャプチャー機能により、シーンに応じた柔軟な撮影スタイルを実現します。さらに、報道機関や作品の信頼性が求められるクリエイターを主な対象としてニコンとして初めて「ニコン真正性サービス※1」に対応。C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)の規格に対応しており、コンテンツの撮影から編集までの来歴情報を明確にし、情報の透明性、信頼性を高めます。
ニコンは、今後もユーザーのニーズに応えるファームウェアアップデートによる製品の進化と、あらゆるフォトグラファーやクリエイターが安心して創作活動や事業活動ができる環境の整備に取り組みます。
- ※1サービスの利用には「Nikon Imaging Cloud」への登録及び電子証明書の利用申請が必要です。また、ニコン真正性サービスは一部の国・地域ではご使用いただけません。
「Z6III」用ファームウェアVer.2.00の主な特長
1. 被写体検出に「鳥」モードを追加
被写体検出に「鳥」モードを追加します。飛翔中の鳥も高精度で追尾し、岩山や森など複雑で高コントラストな背景でもピントを保持します。これにより、撮影者はフレーミングに集中し、決定的瞬間をより捉えやすくなります。また、カスタムボタンと組み合わせ可能な、撮影距離の範囲を限定しピント合わせを行う「ボディー内フォーカスリミッター」も加わり、より正確に狙った被写体にフォーカスを合わせることが可能になります。さらに、最大1秒前まで遡って記録ができる「プリキャプチャー」では、より高画質の[FINE]が選択可能になり、クロップ無し60コマ/秒連写との組み合わせで、鳥が飛び立つ瞬間を高画質で捉えます。

2. C2PAの規格に対応した来歴記録機能を搭載
ニコンは、画像の改ざんや不正使用がもたらす不利益、悪影響から映像産業に携わる人々や企業を守るとともに、安心して創作活動や事業活動を行える社会の実現を目的に、画像の真正性確認をサポートする来歴記録機能の開発に取り組んできました。「Z6III」用ファームウェアVer.2.00は、「ニコン真正性サービス」の提供機能の一部であるC2PAの規格に対応した来歴記録機能を搭載します。事前に「Nikon Imaging Cloud」上で利用申請をすることで、「Z6III」で来歴記録に必要な電子証明書を読み込むことが可能になります。来歴記録機能は、撮影した画像データに使用機材などのメタデータと、電子署名などの改ざんの有無の判別を容易にする情報を付与することで、その写真がニコンのカメラで撮影されたことを証明できる機能です※1。撮影された画像は、C2PAの規格に対応した編集ソフトであれば、撮影時の情報に追加する形で編集の来歴情報を埋め込めるため、誤解を招くような編集がなされていないことを証明することもできます※2。また、撮影した画像の来歴情報は「Nikon Imaging Cloud」上で確認することもできます。
- ※1来歴記録機能有効化中は一部の撮影性能が制限されます。
- ※2カメラ内編集を行った画像には来歴情報は埋め込まれません。
3. 「オートキャプチャー」機能を搭載、シーンに応じた柔軟な撮影スタイルを実現
あらかじめ設定した撮影条件で自動撮影が可能な「オートキャプチャー」機能を追加します。これにより、被写体の移動方向、被写体の種類、撮影を行う距離範囲※1を組み合わせ、人が留まれない場所などのこれまで撮影困難だったシーンにも対応できます。さらに、撮影開始日時や実行時間を事前に指定できる予約機能を搭載しており、カメラ設置から撮影開始までのバッテリー消費を抑えられます。設置場所から離れた転送先でも高速なデータ通信を実現できるUSB-LAN変換アダプター※2と組み合わせることで、プロフェッショナルの現場で求められる高い要求にも対応します。
- ※1キャプチャー条件「距離」は、NIKKOR Z レンズ装着時に使用できる機能です。NIKKOR Z レンズ以外のレンズを装着している場合、動作しない事があります。
- ※2市販のUSB Type-C端子のUSB-LAN変換アダプターが必要です。動作確認済みのUSB-LAN変換アダプターは使用説明書をご確認ください。
4. 操作性の向上、その他の機能の追加
- 「ニコン Z シリーズ」初、バリアングル式画像モニター展開時に自動でアイセンサーを無効にできる「モニター表示の自動切り換え」を追加
- マニュアルフォーカス設定での撮影時、シャッターボタンの半押し操作での拡大解除に対応
- ピクセルシフト撮影とフォーカスシフトまたはAEブラケティングとの併用動作に対応し、これまで以上により緻密な写真表現が可能
- ボタンを押すだけで、あらかじめ登録した撮影モードやシャッタースピード、絞り、ISOなどの撮影設定に切り替える事ができる「撮影機能の呼び出し」に対応
- PC・スマートフォンに接続するだけでWEBカメラとして使えるUSBストリーミング(UVC/UAC)対応
- 「Nikon Imaging Cloud」接続後、自動ファームウェアアップデートがデフォルトでONになるよう変更(「Nikon Imaging Cloud」の接続手順ページに「カメラ本体の日時設定」に関する注意書きを追加し、クラウドとカメラ間の接続トラブルを防ぐ改善も実施)
- 「Nikon Imaging Cloud」でイメージングレシピ登録後、カメラ側で更新確認画面が自動表示されることで操作フローが簡素化
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