MEMS用縮小投影露光装置「ミニステッパーNES1-h04」の受注開始について

世界最小のフットプリント(占有床面積)を実現

2009年1月13日PRESS RELEASE/報道資料

株式会社ニコン(社長:苅谷道郎)の子会社、株式会社ニコンエンジニアリング(社長:永田浩)は、多様化するMEMS製造のニーズに応え、解像度とフォーカスマージンを最適化したMEMS用縮小投影露光装置「ミニステッパーNES1-h04」の受注を1月より開始しました。この装置は、縮小投影露光装置として世界最小※1のフットプリント(占有床面積)を実現しています。またオプションとして、ウェハ裏面のアライメントマークに合わせて露光する機構を搭載するなど、MEMS用として特化した縮小投影露光装置です。

  • ※1MEMS用縮小投影露光装置として(2009年1月9日現在 当社調べ)

発売概要

商品名 MEMS用縮小投影露光装置「ミニステッパーNES1-h04」
価格 9,500万円~(税込9,975万円~)(標準仕様)
受注開始時期 2009年1月

開発の背景

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)とよばれる微小電気機械システム技術は、次世代産業の基盤をなすものとして注目されており、近年急速に市場を拡大しています。MEMSの製造は半導体と比べて、微細化は限定的ですが、厚膜レジスト対応や高段差の対応など深いフォーカスマージンが必要なことが多くあります。このため、解像度とフォーカスマージンの関係をMEMS用として最適化した縮小投影露光装置が求められてきました。
また、ランニングコストに大きく影響するクリーンルームスペースの有効利用のため、フットプリントのさらなる削減が要求されています。さらに、MEMS特有の製造工程として、ウェハ裏面のアライメントマークに合わせて露光することが必要です。
株式会社ニコンエンジニアリングでは、1995年より磁気ヘッドのABS加工用の露光装置を販売して、高い評価を得てきました。今回受注を開始した「ミニステッパーNES1-h04」は、従来の縮小投影露光装置で培った技術をベースに、MEMS製造のニーズに応えて、開発された製品です。

主な特長

1. MEMS用に最適化した新開発の投影レンズを搭載

解像度2.0μm L/S※2、露光エリア15mm×15mmと、MEMS製造に必要な性能を実現。同時に、NA(開口数)の最適化により非常に深いフォーカスマージンを確保して、厚膜レジストや高段差の対応を可能にしました。

  • ※2k=0.6のプロセスでは1.5μm L/Sの解像度として使用可能です。

2. 世界最小のフットプリント

制御系を本体に組み込むことにより、1.3m2(オプション無しのとき)という驚異的に小さなフットプリントを実現。ウェハローダ付きの場合でも、1.9m2となり、クリーンルームスペースの利用効率を向上し、ランニングコストの低減に寄与します。

3. 裏面アライメント機構搭載可能(オプション)

ウェハ裏面のアライメントマークに合わせて、0.8μm(+3σ)のアライメント精度で露光可能です。またカスタム対応も可能です。

4. 量産に対応したスループット

ステージ制御方式の見直し、明るい照明系の採用により、1時間あたり150mmウェハ60枚の処理能力を持ちます。

5. リーズナブルな価格

徹底したコストダウンを行うとともに、必要な機能をオプション選択可能とし、MEMS用縮小投影露光装置として、リーズナブルな価格を実現しました。

主な仕様

MEMS用縮小投影露光装置「ミニステッパーNES1-h04」

横にスクロールしてご覧ください。

解像度 2.0μm
投影レンズ縮小倍率 -1/2.5倍
NA(開口数) 0.16
露光範囲 15mm×15mm
露光波長 405nm
アライメント精度 0.3μm以下(+3σ、エンバイロメンタルチャンバ使用時)
試料サイズ φ50mm(2 in.)~150mm(6 in.)
処理能力 φ150mmウェハにて60枚/時
寸法(W×D×H) 980×1330×2100mm
質量 1,600kg

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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